こんにちは。
院長の田中です。
先日から実家のM.ダックスフンドのキュートちゃん(女の子、愛称;キューちゃん)を預かることになりました。
うちの3姉妹が遊んでいると、「キューちゃんに舐められたら、とても臭いっ!!」と言いました。
歯石・歯肉炎の有無をチェックすると、少し歯石がついている程度でしたが、確かに口を匂うと臭い。。。子供たちが顔を舐められる度に大騒ぎするくらいに。。。
歯周病は、進行すると歯を支えている顎(上あご、下あご)の骨を溶かす病気です。歯周病の末期になると、歯が抜けるだけでなく、口と鼻が繋がって食べたものが鼻から出てきたり、下あごが骨折することもあります。特に、M.ダックスフンドでは多くみられます。
わんちゃんにおける歯石・歯周病は、「歯の病気ではなく、骨の病気」と言えます。
このまま進行すると最悪の結果になりますし、一緒に生活する子供たちにとっても衛生的にもよくないので、早速スケーリングを行いました!!口の臭い匂いの原因は口腔内細菌の増殖ですから、小さな子供にとっては大問題です。
上の写真がキューちゃんの口の中です。あまり歯石はついていませんよね?
これでも口臭はひどいんです!数多くのわんちゃんの口臭を匂った僕でもびっくりするくらいに!!
嗅覚という感覚は、人間の5感(嗅覚、視覚、味覚、聴覚、触覚)の中で最もなれやすいとされています。非常に臭いにおいでも、時間とともにそれほど臭いものとは感じなくなるように。
ですから、「うちのわんちゃんは歯石がついているけど、匂いは臭くない・気にならないから、大丈夫!!」と楽観視せず、歯石が付着しているようであれば、一度、病院に診察されることをお勧めします。
ちなみに、キューちゃんの歯石を除去した後、子供たちが顔を舐められて大騒ぎすることはなくなりました(^^)
アメリカ獣医歯科学会の近年の見解
・3歳以上の犬猫において、80%以上で歯科処置が必要
・毎年、スケーリングなどの歯科処置が必要